「お兄さん 今日は『くまもとサプライズin東京』のお仕事かモン?」
「そうだよ、くまモン。今回はここで投稿者の方と待ち合わせてるんだけどまだ来てないみたいだね。」
「お腹空いたモン・・・食べモンの取材がいいモン・・・」
「・・・ご飯食べたのさっきなんだけどな~・・・あっ!くまモン、投稿者の方が来たみたいだよ!」
「Sさん、投稿サンくま~!」
今回情報提供をしてくれたSさんです。くまモンが好きで、くまもとに興味を持ち、今では大の「くまもとファン」とのこと。
くまモンを通じて、「くまもとファン」が広がっているのを実感できて本当にうれしい限り!
「ところでお兄さん、これからどこでご飯食べるのかモン?」
「食べないよ、くまモン・・・取材だからね(-.-)ちなみに今日の取材はここからスタートなんだ」
「お兄さん・・・ここはどこかモン?」
「えっ?くまモン、どこかも分かってなかったの(^_^;)」
「ここは、神田にある『万世橋』(まんせいばし)の上だよ。」
「万世橋って有名なのかモン?」
「あれ?くまモン知らないの~?この万世橋は、“くまもとゆかりのもの”なんだよ」
「ばっ!初耳だモン!くまもとのことをしっかり勉強したつもりだったのに・・・・」
さて、読者の皆さんはもうお分かりでしょうか!?今回のテーマはずばり「石橋」です!
「石橋=くまもと」のイメージがすぐ出てくる人はかなりのくまもと通だと思います。
ご存じでない方のためにちょっとだけ「熊本の石橋文化」をご説明しますね。
実は、くまもとは全国に誇る石橋王国 。全国の眼鏡橋の96%が九州に分布し、その約半数がここ、くまもとに集中しているというから驚きです(*_*)
そしてその石橋のほとんどを築き上げたのが、「種山石工(たねやまいしく)」と呼ばれる くまもとの技術者集団。
種山石工の中で特に有名なのが、「橋本勘五郎」。種山石工の祖・林七の孫にあたる人物です。
橋本勘五郎は、くまもとでは観光スポットとしても有名な山都町の「通潤橋」や美里町の「霊台橋」を手掛けたことでも知られています。
「種山石工」についてもっと詳しく知りたい方はぜひこちらもご覧ください。
これが、橋本勘五郎が手がけた山都町の「通潤橋」です!
日本最大級の水路橋として国の重要文化財にも指定されており、山都町を代表する観光スポットにもなっています。
見てください!この勇壮な石橋の姿を!
まさに石の芸術品です(^^)/
こちらは美里町の「霊台橋(れいだいきょう)」。
130年もの歴史を秘めた日本最大の単一アーチ橋です。
江戸時代後期に約1年(!)で完成させたというから、いかに「種山石工」の技術が高いものであったかが分かりますね!
「みんなで石橋を叩いて渡るんだモーーーン☆」
(皆さん、すみません・・・くまモン、さっき覚えたばかりなんで使いたいだけなんです・・・)
さて、こちらの「万世橋」ですが、実はこの橋を手掛けたのも橋本勘五郎なんです!
現在は「万世橋」と呼ばれていますが、当時の名称は「神田筋違眼鏡橋」。
石工の技術を評価され、政府から招かれた勘五郎が明治6年に東京で初めて架けた橋です。
ちなみに、勘五郎はその後、「浅草橋」なども手掛けました。
「でもこの橋そんなに古く見えないモン」
「そうなんだよくまモン。実は、当初の石橋は取り壊されて、今の橋に付け替えられているんだ。」
「だから今の橋は当時のモノとは違っているんだ。」
「でもね、こことは違う場所に旧万世橋の欄干部分だけが残っているんだって!せっかくだからそこも行ってみようか?」
「行くモーーーーーン!」
くまモンのあまりのテンションに投稿者のSさんもびっくり!?
さて、3人がやって来たのは「神田明神」。
神田明神は、江戸東京に鎮座して1300年近くの歴史をもつ神社。
江戸時代には、「江戸総鎮守」として将軍様から江戸庶民にいたるまで江戸のすべてを守護し、今もなお、東京―神田、日本橋、秋葉原、大手町・丸の内など108の町々の総氏神様である由緒ある神社です。
ここに旧万世橋の欄干が移されているのです。
本殿の奥にある「祖霊社」という建物が目印。
小さなお社との間を通って、裏に進みます。
「メタボのボクでも何とか通れたモン(ガリガリ~で)!」
「旧万世橋の欄干だモン!さすがに歴史を感じるモン!」
ありましたね!!旧万世橋の欄干は石碑の囲いとして残っていました。
石碑は、明治40年に日露戦争で戦没した旧神田地区出身者の偉勲を称えて建てられたもの。
「彰忠碑」の文字は乃木希典陸軍大将によるものらしいです。
『元萬世橋』と掘られています。
解説書や当時の様子を伝える浮世絵も見ることが出来ました。
橋本勘五郎についても触れられていますね。
「勘五郎さん、たいしたモンだモン!」
「今回は熊本の石橋文化をたっぷり勉強したね!くまモン」
「だモン!Sさんの情報のおかげで貴重なモンが見られたモン!」
首都圏にお住まいの皆さんも、神田にお越しの際は、ぜひ散策してみてくださいね!
「『万世橋』を『くまもとサプライズin東京・第9号』に認定だモン!」
「そしてまた近いうちに、『東京の中のくまもと』紹介するモン☆」
それでは、第9回「くまもとサプライズin東京」はこのへんでおしまいに。
♪はい、おしまい!あとぜき!♪
「万世橋」
神田明神(「元萬世橋」の欄干が保存されている)
東京都千代田区外神田2-16-2
TEL: 03-3254-0753
URL: http://www.kandamyoujin.or.jp/